夏、七夕といえば天の川を挟んで離れ離れになっている織姫と彦星が、年に1度だけ会うことができる日であることは有名です。
しかし、天の川について詳しく知っているという人はあまりいないのではないでしょうか?
今回は天の川について詳しく紹介していきます。
天の川について
1.天の川の正体
川のように見える光の帯の天の川、その正体は銀河系で、
無数の星が集まってできた円盤状の銀河系を横から見た姿が、私たちがイメージする天の川の姿です。
天の川の正体である銀河系は天の川銀河と呼ばれていて、私たちが生きている地球や木星を含む太陽系もこの天の川銀河の中にあります。
天の川銀河の円盤部大きさは直径10万光年で、星やガスなどが集まっており、秒速約200kmで回転していると考えられています。
銀河系の真ん中には、太陽の約300万倍の重さのブラックホールが存在すると予想されています。
天の川と一緒に夏には夏の大三角が、冬には冬の大三角が見える他、様々な星座を天の川は通過します。
2.天の川を見るには
天の川の写真や映像を見て、七夕の日に天の川を一度は見てみたいと思っている人は多いと思いますが、実際は見れたことがないという人も多いのではないでしょうか。
実は天の川は七夕の日に限らず、一年中見ることができるのです。
しかし、天の川の光はとても淡いため、月の明かりや街の街灯などの光害によって見えなくなってしまっています。
日本人の約7割が光害によって天の川を見ることができないとも言われています。
そんな天の川を見るには、以下の条件下が適しています。
•晴れていて月明かりが無い
•都市部から離れていて、街灯などの明かりがない
•山など標高が高いところ
天の川の神話
天の川の光の帯を、日本や中国では川として見ており、
ギリシャ神話では天の川が白っぽいことから乳と見ています。これにちなみ、英語では天の川をMilky wayと呼びます。
1.七夕伝説
牛郎織女(ぎゅうろうしゅくじょ)
天の川に関する神話は数多く存在しますが、その中でも最も有名な神話です。
〔 真面目で勤勉だった神様の娘・織姫と彦星は、夫婦になってから一転して遊んで暮らすようになりました。
見かねた神様は天の川で2人を引き離しましたが、2人は悲しみのあまり働こうとしませんでした。
神様は困り果て、真面目に働くならば一年に一度、7月7日にだけは会わせてやるという約束を交わしました。
それ以来2人は一年に一度会える日を楽しみに、再び真面目に働くようになりました。〕
2.ギリシャ神話
Milky wayの由来
〔 ゼウスは浮気相手のアルクレメとの子であるヘラクレスを不死身にすべく、
正妻ヘラの母乳を飲ませようとしたが、ヘラはヘラクレスを憎んでいたためこれを拒みます。
そこでゼウスはヘラが眠っているときにヘラクレスにヘラの母乳を飲ませます。
しかし、途中でヘラは目が覚め、ヘラクレスが自分の母乳を飲んでいることに驚きヘラクレスを突き放してしまいます。
そのときに、ヘラの母乳が飛び散り、天に広がったことによりMilky wayができたと言われています。〕
天の川を見に、山奥にキャンプをしに行くのも楽しいかもしれませんね。