「出雲(いずも)」という地名は、日本人なら一度は耳にしたことがあるはずです。出雲大社をはじめ、神話の舞台としても有名な地域ですが、
そもそもなぜ「出雲」という名前が付いたのでしょうか。
「雲が出るから?」「神様が集まる場所だから?」といったイメージはあるものの、由来は明確ではなく諸説あります。
この記事では、出雲の地名の由来に関する様々な説について詳しく解説します。
出雲とはどこ? -基本情報-
出雲とは、現在の島根県東部を中心とした地域を指す名称です。
古代には「出雲国(いずものくに)」と呼ばれ、日本海に面した重要な地方勢力の一つでした。
現在の行政区分では島根県出雲市が中心となっていますが、古代の出雲はそれよりも広い範囲を含み、
山陰地方を代表する文化圏として栄えていました。
出雲の由来①「出雲国風土記」に由来する説
『出雲国風土記』に「八雲立つ国」との記載があり、たくさんの雲がわき立つ様子からヤツカミズヌオミズヌが命名したとする説です。
出雲地方は、日本海からの湿った空気と中国山地の影響を受け、古くから雲が発生しやすい地域でした。
このため、
- 雲が立ち上る様子が目立つ
- 天と地が近い神秘的な土地と見られていた
といった理由から、「雲が出る国」=出雲と呼ばれるようになったと考えられています。

ちなみに、出雲国風土記というのは、天平5年 (733年)に完成した地誌のようなものです。
出雲の由来②「古事記」に由来する説
一方で「古事記」にはスサノオが命名したとの記載があります。
ヤマタノオロチを退治したスサノオが、自分の宮を探し求めていた時、須我の地で雲が立ち上るのを見て、
「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」
という和歌を詠んだ、というものになります。

①②の由来は命名者は異なるものの、「雲が出る国」に由来して出雲と命名している点は共通!
出雲の由来③「いず(出づ)」という古語に由来する説
言語学的な観点からは、「出雲」は
「いず(出づ・湧き出る)」+「も(場所)」
が語源になったという説もあります。
この場合、出雲とは、
- 神が現れる場所
- 力が湧き出る土地
- 聖なる存在が出現する地
といった意味合いを持つ言葉になります。
古代の人々にとって、出雲は政治・宗教の中心地であり、
「何かが生まれ、現れる特別な場所」として認識されていた可能性が高いとされています。
出雲と出雲大社|地名と神社の深い関係

大国主大神を祀る神社「出雲大社」
出雲といえば、やはり出雲大社の存在は外せません。
出雲大社は、日本神話において国譲りを行った大国主大神を祀る神社であり、
- 全国の神々が集まる場所
- 縁結びの神社
として広く知られています。
「神々が集まり、天と地をつなぐ場所」というイメージは、
出雲という地名の神秘性をさらに強める役割を果たしてきました。
つまり出雲という名前は、地形・自然・神話・信仰が重なり合って成立した、
非常に日本的な地名だと言えるでしょう。
さいごに
今回は出雲の地名の由来についてご紹介しました。
当ブログでは、旅行にまつわる疑問などを分かりやすくご紹介しています。ぜひご覧ください。

